【中古】 MIZAR 天体望遠鏡 屈折式 70mm 口径 経緯台 三脚 セット TL-750

【中古】 MIZAR 天体望遠鏡 屈折式 70mm 口径 経緯台 三脚 セット TL-750

MIZAR 天体望遠鏡 屈折式 70mm 口径 経緯台 三脚 セット TL-750 レビュー

開封と第一印象

中古のMIZAR TL-750を手に入れました。箱はそれなりの使用感がありましたが、中身は丁寧な梱包で、望遠鏡本体、経緯台、三脚、そして数種類の接眼レンズやファインダーがしっかりと収まっていました。中古品であること、また「MIZAR」というブランド自体が、どちらかというと入門機や初心者向けというイメージが強かったため、正直なところ、あまり過度な期待はしていませんでした。しかし、実際に手に取ってみると、そのしっかりとした作りに少し驚きました。特に鏡筒や経緯台の金属部分には、安価なプラスチック製とは違う重厚感があり、価格帯を考えれば十分な質感だと感じました。

組み立てと操作性

組み立ては非常に簡単でした。三脚を広げ、経緯台をセットし、鏡筒を取り付けるだけです。説明書をほとんど見なくても、直感的に組み立てることができました。経緯台は、微動装置こそありませんが、比較的スムーズに動きます。上下左右に動かす際も、ガタつきは少なく、望遠鏡の重さをしっかり支えてくれます。初めて天体望遠鏡を触る方でも、迷うことなく組み立てから操作までできるだろうという印象です。ファインダーも付属しており、ターゲットを捉えるのに役立ちます。

実際の観望体験

月面の観望

早速、夜空に向けてみました。最初は月がターゲットです。付属の接眼レンズ(おそらく20mm程度)で覗いてみると、月のクレーターがはっきりと見えました。肉眼では見えない細かな凹凸まで捉えることができ、感動しました。さらに、付属のバローレンズ(2倍)を使用すると、より拡大して月面を観察できます。さすがに拡大しすぎると像は甘くなりますが、それでも月の地形を詳細に観察するには十分な性能だと感じました。70mmという口径では、月面観察は非常に楽しめるレベルです。

惑星の観望

次に、木星と土星の観望に挑戦しました。木星は、その縞模様がぼんやりとですが確認できました。また、ガリレオ衛星らしき光点もいくつか確認でき、嬉しくなりました。土星については、輪は残念ながらはっきりとは見えませんでしたが、本体の形は認識することができました。この点は、70mmという口径の限界も感じるところですが、そもそもこの価格帯の望遠鏡で惑星の環が見えるという期待はしていなかったので、満足度は高かったです。むしろ、このような入門機でも惑星を捉えられるという事実に、天体観測の楽しさを改めて感じました。

星雲・星団の観望

晴れた日には、少しでも暗い空を探して、星雲や星団の観望も試みました。オリオン大星雲(M42)は、肉眼でもぼんやりと見えますが、TL-750で覗くと、そのガス状の広がりが感じられました。ピントを合わせれば、中心部の明るい部分も確認できます。プレアデス星団(M45)は、無数の星がキラキラと輝いて見え、非常に美しい光景でした。このクラスの望遠鏡で、これほどの星雲・星団を捉えられるというのは、驚きです。もちろん、大口径の望遠鏡で見るようなディテールまでは期待できませんが、「宇宙の広がり」を感じるには十分な性能です。

接眼レンズによる違い

付属の接眼レンズは数種類あり、それぞれ倍率が異なります。低倍率では広い視野で星団などを探しやすく、高倍率では月面や惑星を詳細に観察するのに適しています。バローレンズと組み合わせることで、さらに倍率を上げることが可能ですが、あまり倍率を上げすぎると、像が暗くなったり、像が甘くなったりします。この点は、望遠鏡の性能というよりは、光学の原理的な部分ですが、色々な接眼レンズを試すことで、最適な観望方法を見つける楽しみがあります。

まとめ

MIZAR TL-750は、中古品であっても非常にコストパフォーマンスの高い天体望遠鏡だと感じました。70mmという口径は、月面観察はもちろん、比較的明るい星雲や星団、そして惑星の概要を捉えるのに十分な性能を持っています。経緯台の操作性も悪くなく、初めて天体望遠鏡に触れる方でも、すぐに宇宙の観望を始めることができるでしょう。

もちろん、この望遠鏡に、最新の高性能望遠鏡のような「驚異的な解像度」や「無限の拡大能力」を期待するのは誤りです。しかし、天体観測の楽しさを知るための第一歩としては、これ以上ないほどの満足度を得られるはずです。中古市場でも比較的安価に入手できることが多いので、天体観望に興味があるけれど、何から始めれば良いか分からないという方には、強くお勧めできる一品です。この望遠鏡を通して、夜空に広がる無限の宇宙に思いを馳せることができたのは、何物にも代えがたい経験でした。

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