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ケンコー・トキナー ポータブル赤道儀 スカイメモS シルバー KEN55166 レビュー
ケンコー・トキナーのポータブル赤道儀、スカイメモS(シルバー)は、天体写真撮影をより手軽に、そして本格的に楽しみたいと考える多くのフォトグラファーにとって、非常に魅力的な選択肢となる製品です。そのコンパクトさと使いやすさ、そして驚くほどの高性能は、フィールドでの撮影体験を大きく向上させてくれます。本レビューでは、このスカイメモSを実際に使用した感想を、様々な角度から詳細にお伝えしていきます。
携帯性と設置の容易さ
まず特筆すべきはその携帯性です。スカイメモSは非常にコンパクトで軽量なため、リュックサックの片隅にでも楽々と収納できます。これにより、遠征や旅行先での撮影も格段に身軽になります。また、設置も非常に簡単です。本体に付属の雲台や、別途用意したカメラ用三脚に装着するだけで、すぐに撮影準備が整います。極軸望遠鏡(別売)を使えば、より正確な極軸合わせも可能ですが、まずは肉眼での簡易的な極軸合わせでも、短時間の露光であれば十分な精度を得られます。この手軽さは、天体写真のハードルを大きく下げてくれる要素と言えるでしょう。
赤道儀としての性能
ポータブル赤道儀として最も重要なのは、その追尾性能です。スカイメモSは、単三電池4本で約12時間(※条件により変動)という長時間駆動を実現しており、星の動きに合わせてカメラを追尾してくれます。これにより、長時間露光による繊細な星雲や星団の撮影が可能になります。特に、同極対地北極星の導入が容易なため、初心者でも比較的短時間で正確な極軸合わせができる点は大きなアドバンテージです。
流星群の撮影においても、その威力を発揮します。短時間露光を繰り返すことで、流星を捉えるチャンスを最大限に高めることができます。また、恒星時駆動だけでなく、月、太陽、そして半速、8, 15, 30, 60倍速といった多彩な駆動モードを備えているため、星景写真やタイムラプス撮影など、様々な撮影シーンに対応できます。
使用感と拡張性
本体の操作はシンプルで直感的です。電源を入れてモードを選択し、矢印キーでカメラを操作するだけなので、初めて赤道儀を使う方でも戸惑うことは少ないでしょう。もちろん、より高度な設定や長時間の自動撮影を行いたい場合は、別売りのインターバルタイマーやPC制御ソフトを利用することで、さらに表現の幅が広がります。
また、スマートフォンアプリ「SkyMemo Remote」に対応している点も、現代的な撮影スタイルにマッチしています。これにより、スマートフォンから赤道儀の操作や設定をワイヤレスで行うことができ、撮影中の移動や、極寒の地での操作など、様々な場面でその利便性を実感できます。
別売りの極軸望遠鏡は、より精度の高い極軸合わせを可能にし、長時間露光時の星の流線(コマ収差)を抑えるのに役立ちます。天体写真でより高画質を追求するのであれば、ぜひとも揃えたいアクセサリーの一つです。
様々な撮影シーンでの活躍
スカイメモSは、単に星を追尾するだけの装置ではありません。その汎用性の高さから、様々な撮影ジャンルで活躍します。
- 天体写真: 星雲、星団、銀河などのディープスカイ天体の撮影はもちろん、月面撮影にも威力を発揮します。
- 星景写真: 星空を背景にした風景写真において、星を点像のまま捉えたり、星の軌跡を表現したりと、表現の幅を広げます。
- タイムラプス撮影: 星の動きを早送りで記録するタイムラプス撮影において、カメラの正確な追尾は不可欠です。
- 流星群撮影: 短時間露光を繰り返すことで、流星を捉えるチャンスを最大化します。
注意点と改善点
スカイメモSは素晴らしい製品ですが、いくつかの注意点や、さらに改善を期待したい点もあります。まず、付属の雲台は簡易的なものであり、大型のレンズやカメラを使用する場合は、より堅牢な雲台に交換することをおすすめします。また、極軸合わせは、慣れないうちは少し時間がかかるかもしれません。しかし、これはどの赤道儀にも共通する部分であり、経験を積むことで解消されます。
さらに、操作パネルのバックライトがあれば、夜間の操作がより快適になるでしょう。ただし、これはあくまで追加機能であり、製品の基本性能を損なうものではありません。
まとめ
ケンコー・トキナー ポータブル赤道儀 スカイメモS シルバー KEN55166は、天体写真愛好家にとって、まさに「買い」の製品と言えるでしょう。そのコンパクトさ、携帯性、そして赤道儀としての確かな性能は、フィールドでの撮影体験を劇的に向上させてくれます。初心者から中級者まで、幅広い層のユーザーが、このスカイメモSと共に、より豊かな写真表現の世界を切り開くことができるはずです。天体写真に興味があるけれど、機材のハードルが高いと感じていた方、あるいはもっと手軽に本格的な星空撮影を楽しみたい方には、自信を持っておすすめできる逸品です。
上の文章は個人的な感想です。下記サイトで正確な情報をお確かめください