ケンコー・トキナー Sky Explorer SE-GT100N II SE-GT100N2-RD レビュー
この度、ケンコー・トキナー製の「Sky Explorer SE-GT100N II SE-GT100N2-RD」(以下、SE-GT100N II)を購入しました。天体観測に興味を持ち始めたばかりの初心者ですが、将来的なステップアップも見据え、ある程度の性能と操作性を兼ね備えた赤道儀搭載の望遠鏡を探していました。数ある機種の中から、このSE-GT100N IIを選んだ理由は、コンパクトながらも本格的な赤道儀であること、そして天体写真撮影にも対応できるポテンシャルを秘めている点に惹かれたからです。今回は、実際に使用してみて感じたことを、詳細にレビューしていきたいと思います。
開梱から組み立てまで
まず、箱を開けた瞬間の印象は、「しっかりとした作り」でした。各パーツは丁寧に梱包されており、輸送中の破損を心配する必要はなさそうです。同梱されている説明書も、比較的わかりやすく記述されており、組み立て自体はそれほど難しくありませんでした。特に、赤道儀本体と三脚の結合部分は、ガタつきなくしっかりと固定できるため、安心感があります。初めて赤道儀を組み立てる方でも、説明書を丁寧に読めば、1時間程度で完了できるのではないでしょうか。
セッティングの容易さ
設置場所を選ばないコンパクトさは、この望遠鏡の大きな魅力です。自宅の庭や、近場の河川敷など、多少スペースが限られていても十分に設置可能です。三脚はアルミ製で軽量ながらも安定感があり、風が多少吹いている状況でも、ブレを最小限に抑えてくれます。赤道儀の極軸合わせも、微動装置のおかげで比較的容易に行えました。最初は少し戸惑うかもしれませんが、何度か練習するうちにコツを掴むことができ、正確な極軸合わせが短時間でできるようになります。
実際の観測体験
いよいよ、夜空に向けてSE-GT100N IIをセッティングし、観測を開始しました。まず、月を観測した際のクリアで鮮明な画像には、息を呑むほどでした。月のクレーターや地形が、驚くほど詳細に見え、「これが自宅で体験できるのか!」と感動しました。次に、木星を観測したところ、ガリレオ衛星らしき点も確認でき、その感動はさらに深まりました。
赤道儀の追尾性能
SE-GT100N IIの真骨頂とも言えるのが、その追尾性能です。天体の動きに合わせて赤道儀が自動で追尾してくれるため、ファインダーで対象を追いかけ続ける必要がありません。これにより、長時間の観測や、天体写真撮影においても、対象が視野から外れる心配がなくなります。実際に、木星を長時間観測しましたが、ほとんどズレることなく、安定した追尾をしてくれました。これは、初心者にとって非常にありがたい機能です。
天体写真撮影への挑戦
この望遠鏡は、天体写真撮影にも対応できると謳っているため、早速スマートフォンをアイピースアダプターに装着して撮影を試みました。最初は、ピント合わせや露出設定に苦労しましたが、SE-GT100N IIの安定した追尾性能のおかげで、何度か試すうちに、それなりの写真を撮ることができました。特に、月面の撮影では、比較的鮮明な画像を得ることができ、今後のカメラによる撮影の可能性を感じさせられました。
操作性と拡張性
SE-GT100N IIの操作は、直感的でわかりやすいと感じました。各部のツマミやレバーの配置も適切で、初めてでも迷うことなく操作できます。また、拡張性の高さも魅力です。別売りのアクセサリーを組み合わせることで、さらに高度な撮影や観測が可能になります。例えば、より高性能なカメラを接続したり、ガイドスコープを導入したりすることで、天体写真のクオリティを格段に向上させることができます。
まとめ
ケンコー・トキナー Sky Explorer SE-GT100N II SE-GT100N2-RDは、天体観測初心者から、ある程度経験のある方まで幅広くおすすめできる望遠鏡です。コンパクトながらも本格的な赤道儀を備え、優れた追尾性能とクリアな光学性能は、月や惑星の観測はもちろん、将来的には天体写真撮影へのステップアップも十分に可能です。組み立てからセッティング、そして実際の観測体験まで、全体的に満足度の高い製品だと感じました。「初めての本格的な望遠鏡」として、または「自宅での天体観測をより深く楽しみたい」という方にとって、非常に良い選択肢となるでしょう。価格帯を考慮しても、コストパフォーマンスに優れた逸品と言えます。
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